代表ご挨拶
ホームページのリニューアルにあたり、ご挨拶のページを設ける事になりましたので、私(井尻 晃)と会社(株式会社パストラーレ)のお話をさせていただきます。
会社の生い立ち
2000年9月に私と井川の二人で旗揚げしました。
当初はパッケージソフトで身を立てている近未来に思いを馳せながら、ソフトウェアの請け負い開発を細々と始めました。
設立以前の私は、1980年代半ばからコンピューター業界に居て、汎用ホスト機のアプリケーションをウォーターホールでCOBOL言語などで開発しておりました。
1990年代はオープンシステム化でクライアントサーバー型が全盛となったので、私はフリー(個人事業主)となり、設計方法論(UML、IDEF1X、OOD)や開発方法論(OOP、EDA、RAD)を採り入れて、オブジェクト指向でRDBやクラスライブラリーを用いる事で開発生産性や保守生産性を上げる事に邁進しておりました。
1990年代後半にパラダイムシフトが起こり、これまでのスキルを活かせる仕事から、新しいWWWの世界に一気に突入してしまいました。いわゆるネットバブルの到来です。
不惑の歳に近づいていた私は、いつまでもSEやるのは難しいだろうし、人月商売から早く脱却しないと手遅れになると強迫観念を抱いておりました。
遅れを取ってはならぬと2000年に初めてWEBの仕事をした時に、私より15歳も若い井川(現取締役)と知り合い、十数年抱いていた見果てぬ夢を、若干20歳代前半だったこの子とタッグを組めば実現できるかも!と閃きました。
そしてパッケージソフトで事業展開したい思っている構想(夢?)を語り、口説き落として、株式会社パストラーレを設立するに至った次第です。
パッケージへのこだわり
2003年までの3年間は暗中模索でした。
新しいアーキテクチャーのリッチクライアント型WEBアプリケーションに出会い、CURL言語の潜在能力に惚れ込んで、いくつか受託案件を熟しながら、3D表現ツール、土地図面ツール、地図連携ツール等でパッケージ化のチャンスを狙っていました。
2004年にチャンスが到来しました。
或る自治体からチケット販売/施設予約/講座運営の3システムを要件定義から携われる案件を曽孫請けで受託し、その案件は予算が乏しかったこともあり、持ち出し手弁当としたことでソースの権利を手にしました。
それが最初のパッケージソフト「チケット販売システム{かーるく満席}」「施設予約システム{かーるく予約}」を2005年に世に送り出す切っ掛けとなりました。
その後は、オープンでデファクトスタンダードな技術基盤に変更し、マルチテナント型SaaS方式を採用して、 一切妥協を許さず、使いやすく最高のパフォーマンスを目指した、当社の集大成とも言えるチケット販売システム「いつでも発券」/施設予約システム「いつでも貸館」/講座運営システム「いつでも学習」を、クラウドサービスとして2019年にリリースしました。
(パッケージの事業展開ヒストリーは別ページに載せております)
開発方法論へのこだわり
少ない人員でも熟せる手法はあるもので、能力差に大きく依存しますが、ソフトウェアの生産性は、設計方法や開発方法によって大きく(20倍?)変わる事をSE時代に学びました。
オブジェクト指向を積極的に用いて、データベース設計に徹底して拘り、プロジェクト全体が迅速に品質を落とさず進められるよう工夫を凝らすことで、大幅に開発スピードをアップしてコストダウンできることを、パッケージソフトで実証しております。
コミュニケーションを重視
会社は、大きくならず、見通しのきくのがベストと考えており、スタッフは役員含めて全員が多能工です。
私自身も設立当初はSEでしたが、営業を経て現在はマーケティングも担当しております。
単にお客様の注文にお応えするのみではなく、常にお客様にとっての最適解とは何かを考えご提案するためには、スタッフの一人一人の意欲が大切です。
なぜなら、システムの評価はいかに付加価値を生み出すかで決まり、それには高い技術力と発想力が必要ですが、それ以上に重要なのは人と人とのコミュニケーションであり、「信頼できる。任せて安心」という信頼感を、お客様に持っていただけることが何より大切だと考えているからです。
人と人との出会いから事業が生まれ、人と共に発展していくという原点に戻り、お客様、ビジナスパートナー、従業員、そしてその家族が幸せになる会社でありたいと考えております。
匠たる職人気質と申しますか、高い技術力と発想力、人情味あふれる人間関係と信頼関係が前提にあり、ネジの一本一本まで気を配るような『お客様に喜んでもらえるシステムを提供したい』。
それが我々パストラーレの仕事に対する姿勢です。
【2023年7月追記】
「いつでもシリーズ」の顧客数が250本(契約)に到達しました。
当社の経営体力から鑑みればかなりの冒険でしたが、クラウドサービスとしての理想を目指して、2018年春から開発を始め2019年4月に初版リリースしてから4年3ヶ月で獲得した導入実績です。
始めた頃は300本で成功と思っており、漠然と500本が最終目標かなと考えておりました。
正直なところ500本なんて夢のまた夢と思っておりましたが、いま半分まで辿り着くことができて、考え方が間違ってはいなかったと安堵しております。
安堵とは正反対ですが、250ユーザーは公共施設のシステム基盤としてご利用されている訳であり、何事が起ころうともサービスを安定稼働させなくてはならないという、社会インフラとしての重責を担う事となりましたので、その責任の重さを全身全霊で感じている次第であります。
かつての最終目標は今では一つの通過点と考えておりますが、とりあえず次の目標は500本です。
2026年度中には達成できますよう精進したいと考えております。