コラム

はじめに:なぜ「会員区分」と「割引設定」が重要なのか

多様な会員制度と割引施策を組み合わせることで、リピーター獲得、販売促進、そして顧客満足度向上を同時に実現できます。今回は、いつでも発券に搭載された「会員区分」と「割引設定」機能をご案内します。

会員区分設定の基本

チケット販売システムでは、購入者を細かく分類できる「会員区分設定」が用意されています。入会金の有無、会費設定(有料会員・無料会員)など、サービス内容や特典に応じたグループ分けが可能です。

  1. 新規ボタンを押して入力を始めます。‥①
  2. 各種項目設定可能。詳細は以下の通り。‥②
  • サービス内容、特典などの違いにより会員区分を設定します。(有料会員、無料会員など。)
  • 割引制限枚数は初期値の設定で、公演ごとに変更可能です。
  • 割引金額も公演の金額詳細設定で変更可能です。
  • WEB 入会・更新設定を行う場合は、先にWEB 設定を「有効」にしてください。
  • 案内は WEB/メールそれぞれ会費の支払方法別に、案内(注意事項)として表示する文言を入力します。
  • 項目:入会費・会費の消費税課税で「しない」を選択した場合は会費領収書の合計欄に「不課税」の文字を表示し税率が非表示になります。

会員種別の「設定」ボタンを押すと「会員種別」のポップアップ画面が表示されます。‥③

新規ボタンを押して入力を始めます。‥④

継続更新通知日に設定した期間になると「会員有効期限切れ事前通知」メールが送信され、WEB 更新「あり」の場合は、WEB 上で会員の「更新」ボタンが表示されます。‥⑤

有料会員の場合は入会金、会費、有効期限などの条件を入力して登録ボタンを押します。‥⑥

新規登録されると一覧に一行追加されます。‥⑦

元画面の登録ボタンを押すと、登録完了です。‥⑧

新規登録されると一覧に一行追加されます。‥⑧

任意割引設定の使い方

特定条件に応じた価格設定には「任意割引設定」機能を活用します。

  • 金額割引・率割引の選択: たとえば「500円割引」「10%割引」など柔軟に設定可能。
  • 割引名称の自由設定: “団体割引” “学割” “リピーター特典”など、ターゲット層向けのキーワード設計も可能。

会員番号(会員NO)管理で実現する高精度な顧客管理

顧客一人ひとりに割り当てられる「会員NO」は、販売管理・CRM戦略において極めて重要です。本システムでは、以下の柔軟な管理が可能です。既存の会員システム(デジタルでもアナログでも)の会員番号を引き継ぎたい、一文変更する程度で引き継ぎたいなどのご要望を実現した事例もあります。個別にご相談ください。

  • 自動採番 or 手動登録の選択
  • 入会年・種別に応じたNO付与(例:2024A0001など)
  • 採番桁数設定:0桁~9桁までニーズに応じ調整可能

公演ごとの割引詳細設定について

さらに、個別公演ごとに細かな割引設定を行えるのも大きな特徴です。

  • 公演単位で割引金額を上書き可能
  • 席種ごとに割引可否を制御可能
  • 直感的な画面操作で金額変更も簡単
【図解挿入ポイント:公演ごとの割引金額設定画面キャプチャ】

これにより、VIP席には割引を適用せず、一般席のみ特典を付けるといった柔軟な価格戦略が可能になります。これもSEO施策の一環として、公演ごとの集客強化に直結します。

チケット販売を成功に導くために

ここまでご紹介した機能を最大限に活用するためには、いくつかのベストプラクティスを押さえておくことが重要です。

  • ターゲットごとに最適な会員区分を設計する
  • 限定割引で即時の集客効果を狙う
  • データに基づき、会員種別ごとの購入傾向を分析・改善する

一方で、よくある失敗例も押さえておきましょう。

  • 割引設定が複雑すぎて購入者に伝わらない
  • 会員更新設定を忘れて有効期限切れトラブルが発生
  • 採番設定ミスにより会員データ管理が煩雑になる

こうしたリスクを回避するためには、導入初期に丁寧な設計と運用ルール作りが不可欠です。

よくある質問(FAQ)

Q1. 割引設定は公演ごとに個別に変えられますか?
A. 可能です。チケット販売システムでは公演単位で割引金額の上書きができるため、イベントごとに柔軟な価格戦略が取れます。

Q2. 会員NO管理を導入すると、運用が複雑になりませんか?
A. 設計次第でシンプルに運用できます。例えば「入会年をNOに含める」「桁数を統一する」などのルールを最初に設定すれば、管理は非常にスムーズになります。

Q3. 任意割引はどのようなシチュエーションで使うのが効果的ですか?
A. 団体向け割引、学割、リピーター特典など、ターゲット別の販促施策として効果的です。イベント特性に合わせて割引条件を柔軟に設定することで、集客効果を高められます。

まとめ:柔軟な会員・割引管理で、売上最大化を目指そう

本記事でご紹介した機能概要は以下の通りです。

項目 内容
会員区分の作成 有料会員・無料会員など、自由に複数パターンを設定可能
サービス・特典設定 区分ごとに異なる特典(例:優先販売、限定イベント招待など)を付与できる
入会費・年会費設定 入会金・年会費を設定可能(消費税課税/非課税の選択も可能)
有効期限管理 会員の有効期限を設定し、期限切れ事前通知メールを自動送信
Web入会・更新対応 Web上からの入会・更新手続き設定が可能
割引制限枚数設定 会員ごとに割引適用できるチケット枚数の上限を設定可能
割引金額設定 各会員区分ごとに基本の割引金額を設定可能
公演別割引金額変更 公演単位で割引金額を上書き設定可能(席種ごとに個別設定も可能)
任意割引の登録 団体割引、学割、リピーター割引など、金額または率による割引パターンを自由に追加できる
任意割引の適用 登録した任意割引をチケット購入時に適用可能
会員NO自動割り振り 入会時に会員NOを自動採番(西暦+種別+連番などカスタマイズ可能)
会員NO手動登録 任意の番号を手入力で登録可能(既存顧客との統合時などに対応)
採番ルール設定 入会年別、会員区分別、会員種別別に採番方法を細かく設定可能
採番桁数設定 0桁~9桁まで採番桁数を柔軟に設定可能
採番開始NO設定 最初に割り振る会員番号の開始値を自由に設定可能

チケット販売システムの「会員区分設定」と「割引設定」は、単なる便利機能ではありません。適切に活用すれば、リピーター創出、顧客単価向上、販売促進、SEO強化といったビジネスゴール達成の強力な武器になります。導入時には、今回ご紹介したポイントを押さえながら、貴社の販売戦略に最適な形で設計・運用を進めてください。柔軟な管理と戦略的な活用が、あなたのチケットビジネス成功へのカギとなるはずです。

この記事を書いた人

株式会社パストラーレ 「いつでも発券(チケット販売) 」「いつでも貸館(施設予約)」「いつでも学習(講座運営)」など、公共文化施設向けのクラウドサービスを提供。全国の地方自治体やイベント主催者への継続的なリサーチを行い、すべてのユーザーが恩恵を受けられるよう、システム全体のアップグレードを重ねています。お客様とともに、サービスも企業も進化し続けることを信条としています。